成長痛は大人にもある?足の痛みの原因と受診の目安|子どもの対処法も
2024年10月25日
夜になると子どもが足を痛がる。大人なのに「成長痛のような痛み」がある。この記事では、成長痛の特徴と似た痛みとの見分け方、家でできる対処法とストレッチ、受診の目安を、医療機関の解説をもとにまとめました。

結論この記事のポイント
【大人の方へ】
「成長痛のような足の痛み」の正体は?
成長痛は2〜14歳にみられ、3〜5歳に多いとされる子どもの痛みです。大人で「成長痛のような痛み」が続く場合は、次のような別の原因を考えます。
運動や立ち仕事のあとに、ふくらはぎや太ももがだるく痛むことがあります。
お尻から太ももの裏・ふくらはぎに痛みやしびれが出る「坐骨神経痛」のことがあります。
夕方から夜、じっとしていると脚に不快感が出て、動かすと楽になるのが特徴です。
歩き続けるとふくらはぎが痛み、休むと治まる場合は、閉塞性動脈硬化症などのことがあります。
次の場合は、早めに医療機関へ
お子さんでも、受診時にも痛がる、腫れや動かしにくさがある場合は、成長痛以外の原因を考えます。
出典:国立病院機構 四国こどもとおとなの医療センター「成長痛ってどんな痛み?」、日本循環器学会・日本心臓病学会「エコノミークラス症候群の予防」、健康長寿ネット「閉塞性動脈硬化症の症状」
成長痛とは?
4つの特徴と原因

成長痛は、骨や関節に異常がないのに、子どもが夕方から夜に脚を痛がるものです。さすったり抱っこしたりすると落ち着き、翌朝には痛みを訴えないことが多いとされています。
原因は?
はっきりした原因は、まだわかっていません。名前に「成長」とつきますが、骨が伸びること自体で痛むことは医学的にはないとされ、「成長痛」という呼び方は適切ではないという意見もあります。
成長痛と似た痛みの
見分け方
痛む場所とタイミングで、ある程度見分けられます。大人の痛みの原因は、上の【大人の方へ】をご覧ください。
| 成長痛 | オスグッド病 | 大人の 脚の痛み | |
|---|---|---|---|
| 年齢 | 2〜14歳 (3〜5歳に多い) | 10〜15歳 | 大人 |
| 痛む 場所 | 膝のまわり〜足 | 膝のお皿の すぐ下 | ふくらはぎ・太もも・お尻〜脚など |
| いつ 痛む | 夕方〜夜 翌朝は治まる | 運動で強まり 休むと和らぐ | 原因によって 異なる |
| 腫れ | ない | 膝の下が腫れる 押すと痛い | 原因によって 異なる |
こんなときは成長痛以外を疑い、医療機関へ
・昼間も痛がる、受診したときも痛む
・腫れている、関節を動かしにくい
・けがのあとから痛む
・熱がある、痛みがだんだん強くなる
運動で膝の下が痛む場合は オスグッド病について ›
出典:国立病院機構 四国こどもとおとなの医療センター「成長痛ってどんな痛み?」、MSDマニュアル家庭版「オスグッド・シュラッター病」
専門家の解説|
データで見る成長痛
Q1.どのくらいの子に起こる?
37%
約3人に1人
4〜6歳の子どもを対象にした調査では、37%に成長痛がみられました。決してめずらしい痛みではありません。
出典:Evans AM, Scutter SD. Prevalence of “growing pains” in young children. J Pediatr. 2004
Q2.専門家はどう見分けている?
成長痛は「ほかの病気ではないこと」を確かめて判断します。専門家向けの解説では、次のような目安が示されています。
| 成長痛らしい | 別の原因を考える |
|---|---|
| 痛む日と痛まない日がある | 毎日痛み、だんだん強くなる |
| 両脚が痛む | 片脚だけが痛む |
| 太ももの前・ふくらはぎ・膝の裏など、筋肉のあたりが痛む | 関節そのものが痛む |
| 夕方〜夜に痛む | 翌朝も痛みが残る |
| 診察で異常がない | 腫れ・赤み・押すと痛い、関節が動かしにくい |
| 足を引きずらず、運動も普段どおり | 足を引きずる、運動を控える |
出典:Evans AM. Growing pains: contemporary knowledge and recommended practice. J Foot Ankle Res. 2008
Q3.ストレッチは本当に効く?
成長痛の子ども34人を2つのグループに分けた比較試験では、脚のストレッチを続けたグループで、痛む回数が早く減りました。
1か月に痛んだ回数
ただし、人数の少ない研究のため、効果をはっきりさせるにはさらに研究が必要です。痛みのない範囲で続けるのがおすすめです。
出典:Baxter M, Dulberg C. J Pediatr Orthop. 1988(Evans AM. Growing pains: contemporary knowledge and recommended practice. J Foot Ankle Res. 2008 に掲載の表より)
子どもが痛がるときの
対処法
さする・抱っこする
痛むところをやさしくさすったり、抱っこしたりして安心させてあげましょう。多くは数時間以内に落ち着きます。
湿布などで様子をみる
痛む場所に湿布などの貼り薬を使い、様子をみてもかまいません。
日中にストレッチ
1回10分・1日2回の脚のストレッチで、痛みが軽くなったという報告があります。やり方は次で紹介します。
家庭でできる
脚のストレッチ
太もも前・ふくらはぎ・太もも裏を、反動をつけずにゆっくり伸ばします。左右それぞれ、気持ちよく伸びるところで20秒ほどが目安です。

①太もも前
壁に手をついて立ち、足首を後ろでつかんで、かかとをお尻に近づけます。

②ふくらはぎ
壁に両手をつき、脚を前後に開きます。後ろ脚のひざを伸ばし、かかとを床につけたまま体を前へ。

③太もも裏
床に座って片脚を前に伸ばし、もう片方はひざを曲げます。背すじを伸ばしたまま、つま先に向かって体を前に倒します。
※痛みが強いとき、腫れがあるときは無理に行わないでください。
整骨院でできること・
整形外科へ行く目安
当院でできること
痛む場所や動き、腫れの有無を確認し、ご家庭でのストレッチの方法をお伝えします。部活動などでの膝の痛み(オスグッド病)や、スポーツのけがのご相談も受け付けています。成長痛以外の原因が疑われる場合は、整形外科の受診をおすすめします。
整形外科を受診する目安
上の「こんなときは」に当てはまる場合や、痛みが続く・くり返す場合は、レントゲンなどの検査ができる整形外科を受診してください。
監修者からひとこと
坂元 大海
理学療法士・鍼灸師・柔道整復師/日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
夜に子どもが脚を痛がると、心配になりますよね。成長痛であれば、まずはそばでさすってあげることがいちばんの安心につながります。一方で、片脚だけが痛い、朝も痛む、腫れているといった場合は、成長痛と決めつけずに整形外科で確認してください。部活動などで膝や脚を痛めている場合は、体の使い方やストレッチを一緒に見直していきましょう。
まとめ
・成長痛は2〜14歳の子どもにみられ、夕方〜夜に膝から足が痛み、翌朝には治まるのが特徴です。
・痛がるときは、さする・抱っこするなどで様子をみて、日中はストレッチを取り入れましょう。
・昼間も痛い、腫れている、大人で痛みが続くといった場合は、別の原因を考えて医療機関へ。
福岡市西区・姪浜|アーク鍼灸整骨院
この記事を読んだ方へ
アーク鍼灸整骨院 姪浜院では、国家資格者が痛む場所や動き、脚のしびれの有無などを確認し、状態に合わせた施術と過ごし方をご提案します。医療機関の受診が必要と考えられる場合は、無理に施術せずご案内します。

【この記事の投稿者】
坂元 大海(さかもと おおみ)
<所有資格>
理学療法士、鍼灸師、柔道整復師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー、MBA(経営学修士)
<実績>
数多くのプロ選手や日本代表、俳優のコンディショニングを担当。大学(久留米大学、九州共立大学など)での講師や国際的スポーツ大会でのサポート実績あり。専門書の執筆多数。フィットネス・ヘルスケア企業のコンサルティングも10社以上実施している。





